2018.03.24 Saturday
春を確かめに2
ちょうど一週間前のフィールドワーク報告です。花の状況は写真よりも進んでいると思いますので、そのおつもりで確認してくださいね。さて、沢沿いの道を歩いて山の中に入り、今度は急な道を登って尾根に取りつきます。尾根道の左右にはウグイスカグラがたくさん。先週はまだつぼみのものもあったので、今は盛りだと思います。花の色が濃いものから薄いものまで、いろいろあるのも楽しいです。
尾根道から斜面に入りこむと、あちこちにカンアオイが見つかります。早いものでは初冬に花を咲かせますが、見た印象では今が盛りのようでした。通常、カンアオイというと上の写真のようなイメージなのですが、三浦の山の中では、下のようなクリーム色っぽくて、紅を点すような色合いのものが多いです。
そして、春と言えばやっぱりこれ、シュンラン。こちらもあちこちに咲いています。この場所に、こんなにたくさんあったんだ点という感じ。ランの中では珍しいものではありませんが、この姿、佇まいはとても魅力的です。1株につく花の数も多く、下の写真はなんと12本も花がついていました(複数の株がかたまっているのかもしれませんけどね)。
花だけではなく、ところどころに昨秋の名残が。写真はカシワバハグマの果穂。総苞が鱗みたいでおもしろいですね。このほかにもイワギボウシの果穂の狩れ残りもおもしろい雰囲気でした。
日当たりの良い場所ではオニシバリも咲いていました。ジンチョウゲ科で、葉や花もちょっと独特の雰囲気があります。斜面のものはまだつぼみだったので、今週末あたりは良い感じに咲いていると思います。
ナツトウダイも咲き始めていました。トウダイグサ科で、独特な形の花(花序)をしています。見かけたら、ぜひアップで花の様子を見てみてください。春に咲くのに「夏燈台」という名前と生態の不一致もよく話題になります。「初燈台」の書き間違え説もあるようですが…。
最後は夕日に染まるキブシ。少し前から「あ〜もうキブシが咲き始めてる…」と思っていましたが、この花も春の訪れを感じさせてくれる花の1つですね。三浦半島の海岸沿いには、花序や葉が大きなハチジョウキブシも見られます。ただ、タイワンリスがこのキブシの花を食べていて(実際に目撃)、木の下には花序がたくさん落ちていました。全てをきっちり食べる訳ではなく、花を少し食べては花序を捨てている感じ。食べるならちゃんと食べろよ〜と思ってしまいました。さあ、次はいつフィールドに出られるかな〜?(苦笑)