2017.11.22 Wednesday
好感度も意外度も3割増し

今回の沖縄旅行、写真が多くて収拾がつかないので、とりあえず時系列で紹介していきますね。2日目、那覇から南部に移動して、こんな海岸にやって来ました。隆起サンゴ礁のこの棚の上に、いろいろな植物が生えています。ここはビーチコーミングが目的だったのですが、もちろん植物も見逃せません。

まず目についたのはこれ。はい、ただのツルボです。しかも花序がやや貧弱な…。でも、生えている場所がこんな場所だと、なんかとっても格好いい! 南国効果で好感度3割増しでした(笑)


こちらは初めて見る花(小低木)です。これは奄美諸島以南に分布するアオガンピですね。昔は紙(雁皮紙)の材料にするために、他のガンピ類とともに原料として使われたそうです。なかなか印象的な姿です。


こちらは見たことあるような、ないような…そんな印象の花と葉。名前を調べてみるとハリツルマサキでした。そう、マサキに印象が似ていたんですね。こちらも奄美諸島以南の分布のようです。名前の通り鋭いハリ(棘)があり、つる状に岩の上を這って伸びています。

こちらは4月にも見たミツバノコマツナギです。花期が長いですね。

こちらは意外度3割増し。この植物、名前が何だかわからなくて調べたところ、行き当たったのがなんとソナレムグラ。いや、確かに似ているんですが、三浦半島などに生える本種は、岩に貼り付くように育っていて、こんなに花茎が伸びません。実はソナレムグラ、関東南部は分布の北限で、南方系の植物だったんですね。


さて、こちらも初物。イソマツに似ていますが、花色が違います。黄色い花のこれはウコンイソマツ。ウコン=うっちんですね。イソマツとは変種の関係で、なんと南西諸島では沖縄諸島にだけイソマツが分布せず、このウコンイソマツが分布しているそうです。夏ぐらいから咲くようで、1つの株に果実と花が同居してました。

こちらは定番のクサトベラ。とてもおもしろい形の花をしていますね。

街路樹のミフクラギも花を咲かせていました。沖縄ではこのミフクラギのほか、テリハボクもモモタマナも街路樹にたくさん使われていて、道端にも海岸にもたくさん種子果実が落ちています。植物としては沖縄が本場と言えますが、漂着種子として拾うのはちょっと気が進まない種類ではあります(笑)


そして最後はやはり定番のグンバイヒルガオ。現在は九州、四国、本州まで分布を拡大中です。この時期でもまだまだ元気に花を咲かせて、果実もいっぱいつけていました。割れた果実の中には、毛むくじゃらの種子が4つ入っています。この毛で水を弾き、水面に浮いて漂流するんですね。南方の海岸植物、特に隆起サンゴ礁の植物は今まであまり見ていなかったので、初物も多く、どれも見ていてとても興味深かったです。さて、次は2日目の動物編です。