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神奈川南部から発信…野山や海辺を歩いて、見たもの感じたもの
流れ藻の住人たち


前回の続きです。流れ藻やエボシもんの打ち上げとなれば、この子たちもやってきます。そう、オキナガレガニ。まあ定番といえば定番で、寄りものがあれば1匹くらいは必ず見られ、それほど珍しいものでもないのですが、やっぱり見られると嬉しい生きものです。


   



今回は大小合わせて14個体を確認しました。おそらくもう少し多くいたのではと思います。これだけ一度に見たのは数年ぶりかな。背甲のバリエーションも豊富でしたが、大きな白斑タイプはいませんでした。白色系の個体は1個体で、全般に色が濃いめのものが多かったです。




そして、海鳥に食べられて残骸になったものも…。過酷な運命です。





波打ち際近くを歩いていると、ちょこちょこ動くものがいます。オキナガレガニの小さいの?と思ったのですが、よく見るとシルエットが違います。これはカニ類のメガロパ幼生ですね。大きさは全長で1センチないくらい。メガロパとしてはかなり巨大です。大型のメガロパになることが知られているのは、磯でよく見かけるショウジンガニです。しかし、ショウジンガニのメガロパは海底とかにいたような…。調べてみると、オキナガレガニと同様に漂流生活を送ることが多いイボショウジンガニのメガロパが、ショウジンガニ同様に大型になるようです。




このメガロパ、半透明の黄土色のものが多かったのですが、中には青い斑点があるもの、黒っぽいもの、そしてメタリックな光沢のあるものなど、さまざまでした。大きさに大差はないし、(他に大型メガロパになる種類がいないので)種類が違うとも考えにくいです。これは、居着いていた環境で退職変化していたのでしょう。漂着していた流れ藻も、黄土色っぽいものが多かったです(ホンダワラ類の種類は未確認です)。



   

そしてそして、今回一番の当たりがこれ。流れ藻が漂着すれば見られるチャンスがあるとは思っていましたが、打ち上げでは初めてのハナオコゼ。流れ藻で生活するカエルアンコウの仲間です。まだ、生活史が解明されていない、謎の魚でもあります。しかもこれ、打ち上がってから間もない生きた個体でした。保護する手立てがなかったので、とりあえず波が直接当たらない場所へ移動。ただ、打ち上がってから藻搔いたせいか、浮き袋に空気が入ってしまったため、お腹が浮き上がって姿勢が保てません。運が強ければ海に帰れたかもしれませんが、果たしてどうなったでしょうね。それにしても、全長12〜13センチほどの立派な成魚でした。今回は、時期的にまだ青物は少ない寄りものでしたが、かなり楽しめました。次の大風も期待しちゃいますね。



拾ったものはこちら
| 海の生きもの | 21:10 | comments(2) | - | - | - |
寄りもの来たれり
   

今週月曜日の夜中から火曜日にかけて強い南風が吹きました。早速、鎌倉の海岸に出かけてみると、今季初の寄りものがいろいろと運ばれて来ていましたよ。青物はカツオノエボシが10数個体。浮き袋径1センチほどのものが多かったですが、1個体だけ浮き袋が10センチ近い大物(写真)もありましたよ。カツオノカンムリは1個体、ギンカクラゲはまったく見ませんでした。




エボシもんはそう多くありませんでした。しかも、小さい個体が密に付着するようなものが多く、大きな個体がついたものは少なかったです。




この時期定番のハシボソミズナギドリは、材木座海岸だけで9個体。千葉同様、こちらも平年並みという感じです。ほかにオオミズナギドリが1個体打ち上がっていました。





漁業用の平籠の中にいたのはオヤビッチャ。全長5〜6センチの幼魚です。オヤビッチャの幼魚は漂流物や流れ藻につくことがあり、この個体は伏せた平籠の中側にいて、そのまま打ち上がってしまったのでしょう。鎌倉の海岸は遠浅なので、岸に近づいたらもう脱出不可です。


   

そして、こちらも定番になりつつあるアカミミガメ。特に大雨が降った後などに見かけることが多くなりました。今回は地元ではまだ雨が降っていなかったので、別の地域から漂流物といっしょに流れて来たのかもしれません。比較的、新鮮だったので、偶然、滑川から流れ出た可能性もあります。さて、今回の寄りものは、全体的に見るとホンダワラ類の流れ藻がかなり多かったようです。青物が来る時の感じとは少し違う印象でした。その分、ほかの生きものが見られましたよ。それは次の更新で紹介します。



| 海の生きもの | 19:30 | comments(2) | - | - | - |
先週の外房報告
   

先週の木曜日は、用事で出かけたついでに、外房方面のいくつかの海岸を回ってきました。犬吠埼で日の出を見た後は、利根川を渡って波崎へ。まずは風車前です。ここで最初に見つけたのはこの鳥。なんとカンムリウミスズメです。日本近海にのみ生息する希少な海鳥で、国の天然記念物でもあります。ウミスズメの打ち上げは地元で見ていますが、カンムリウミスズメは初めて。かわいそうですが、これも自然の摂理。仕方ありません。


   


この時期といえば、この鳥の打ち上げも始まっています。ハシボソミズナギドリですね。今年の打ち上げは、まだわかりませんが、今のところは例年並みと言った感じです。




浜を少し移動して…こちらは最初、カワウかと思ってスルーしかけましたが、どっこい、これはアビ類ですね。シロエリオオハムあたりでしょうか。今回、鳥ではほかにオオミズナギドリも見かけましたが、かなりボロボロ(またはエグい感じ)だったので写真なしです。



   

さて、この浜では大物が。まあ先日のクジラには負けますが、イルカです。大きさは1.5メートル強というところでしょうか。でっぷりしているので、大きく見えます。状態が悪いのでなんとも言えませんが、スジイルカかな…と思います。



   

同じ浜(波崎)と千倉で、それぞれ1体ずつウミガメも漂着していました。最初のがアカウミガメ。背甲長が約1メートル。千倉のはアオウミガメで背甲長が約40センチという感じでした。どちらも、小さなカメフジツボが付着していましたよ。




死体ばっかりなので、最後は生きたものを(苦笑) あちこちの海岸で多く見かけたのがキョウジョシギです。浜辺、岩の上など、あちこち動き回って、旅を続けるためのエネルギー補給に余念がない感じでしたよ。残念ながらビーチコーミングの成果はまったくありませんでしたが(まじめに0)、まあそれなりに楽しめました。


| 海の生きもの | 19:10 | comments(4) | - | - | - |
騙されないぞ


3月満月まわりの夜磯、2回目です。今回、ちょっと目立ったのがトップバッター。一見、ウミウシのように見えますが、まったく異なる系統の生きもの、ヒラムシです。種類はミノヒラムシで、背面に多数ある突起が特徴。それが名前の由来でもあります。今回なぜか何個体も見かけました。泳いでいるシーンにも出くわしたのですが、残念ながら写真はピンボケでお見せできません(苦笑)






そして3つ並べたこれらの生きものも、ウミウシっぽい。特に真ん中のカイメンみたいのは最初はウミウシかと騙されそうになりました。しかし、いくら待っても鰓を出さず、触角と思ったものはよく見れば水管。これは貝殻を軟体で覆うタイプの巻貝(腹足類)で、ベッコウタマガイの仲間のようですね。しかしこの仲間、結構見かける割にはあまり調べられていないのか、イマイチ確かな情報がありません。軟体部の特徴がはっきりした種類がいるので、それが種の見分けに役立ちそうなんですが、バリエーションもあるのではっきりしません。キシュウベッコウタマガイやセトベッコウタマガイあたりが怪しいのですが、詳しい方がいましたらぜひ教えてください。




さて、無脊椎を離れてお魚へ。この冬はかなり早い時期からさまざまな幼魚が出現していましたが、今回はこんな子を見かけましたよ。フクロノリの揺りかごに抱かれるようにしていたのは、黄緑色が美しいイダテンカジカの幼魚です。大きさは2センチ弱くらいです。




こちらは帰り際に撮ったイソギンポ。すっかり寝ぼけモードで、フラッシュ焚いて写真を数枚撮っても、まったく動きませんでした。




こちらは岩陰にいたウツボの子供。大きさはどれくらいと言うか…頭の縦幅が大人の指2本分(人差し指と中指)くらいと言えばおわかりになるでしょうか。成魚になったウツボはさすがに怖さもありますが(と言ってもむやみに手を出さなければ大丈夫)、このサイズは可愛いもの。口は大きいですが、漫画みたいな白黒の目で、けっこう愛嬌のある顔をしているんですよ。さて、次の磯観察報告は昼間のレポートになります。春らしくなって野山の花も気になりますね。忙しい季節になってきました(笑)



| 海の生きもの | 14:00 | comments(2) | - | - | - |
ラストダンゴ・イン・イソ
   

先週の大潮まわりは18日の月曜日のほかに、満月の20日にも夜磯に出かけました。天気が崩れるような予報だったのだけど、夕方までそんな気配もなかったので出かけてみたのです。2回目は、昨年まで通っていた磯。ところが海についてみると、かなり強めのうねりが入っています。岩場のおかげで波が来ることはないのですが、沖側の潮間帯下部に行くのがはばかられます。仕方がないので潮間帯上〜中部のタイドプールをチェック。う〜ん、生きものが少ないです。1枚目の写真はメダカラガイ。2匹が同じ場所にいました。




ウミウシ…と思ったらヒラムシでした。これはカリオヒラムシですね。潮間帯の磯ではよく見かけるヒラムシの一種です。




ウミウシもめぼしいものがいません。こちらは前にも紹介しているカメノコフシエラガイ。そのほかには、ホオズキフシエラガイ、ブドウガイ、クモガタウミウシ、それにアメフラシ類など、常連ばかりでした。




あまりに何もいないので、ハオコゼを撮ってみたり…(笑)ハオコゼも可愛いんですけどね。普通種だし、このポイントは特に多くて食指が動かないんですよね。他の生きものを撮影するときに、触れてしまわないよう気を遣いますし。でもまあ、たまには良いか。しかし、今回はこれで終わりかな…と思っていたら、ライトの明かりの先に動くものが!





ダンゴウオ登場です。2日前の別のポイントでは出会えませんでしたが、見事にリベンジ。緑色の可愛い個体です。背びれが大きく立っているので、オスですね。明かりを嫌って動き回るのでなかなかうまく撮影できませんが、まあ何とか。このポイントも近年、海藻が減ってしまい、それとともにダンゴウオやスナビクニンが減ってしまいました。それでも今年もちゃんと見られたことが、とても嬉しいですね。




ダンゴウオ撮っていたら、後ろにミスガイが…(笑) ダンゴウオに悪戦苦闘していたら、いつの間にか風がビュービュー吹き出して、小雨もパラついてきました。潮の時間はまだまだ大丈夫でしたが、さすがに無理。撤退です。次の大潮まわりは予定があって夜磯には行けません。次の次、3月後半の大潮は時間があれば出かけてみようと思っていますが、潮の引きも悪くなって来るし、ダンゴウオが見られるのも今回が最後かな? でも、今季も十分に楽しめました。



| 海の生きもの | 21:20 | comments(4) | - | - | - |
白髭悲し


スーパームーン2日前の月が照らす中、飽きもせず夜磯観察です。場所は今季から通っている磯です。2月も半ば過ぎ、例年なら水温が底をつく時期。冬の寒さに直接的に晒される潮間帯は、生きものにとっては厳しい環境です。今季は水温が高めだったとは言え、少しずつ南方系の生きものの姿が消えていますし、今回、生きものたちの様子はどうなっているでしょう。ちなみに、自分は普段は長靴派です。ウェーダーは長靴より深い場所に入れますが、すぐに水が染み込みそうで購入意欲が高まりません。長靴も釣り用などは丈が低くイマイチで、いくつか試して辿り着いたのが業務用長靴。これ最高です!(笑)




見覚えのある岩を頼りに、前回ヤクシマダカラ幼貝をリリースした場所をチェック。残念ながら貝殻は回収できませんでした。潮間帯上部〜中部は、潮が引きすぎてタイドプールもほとんど水がありません。早めに潮間帯下部に移動して最初に見つけたのが、これ。いきなりの大物です。寒さのせいか動きの鈍いボウシュウボラです。




水温が落ちてもムラサキウニやアカウニ、バフンウニは元気です。ガンガゼは相変わらず小さい個体がいますが、数が減りましたね。写真はたまにいる色の派手なムラサキウニです。写真では紫色が強いですが、肉眼ではかなり青っぽく見えます。アカウニの中にはたまに本体が白っぽい個体がいます。これらの個体が単なる体色変異、色素異常なのか、それとも別の意味があるのか、真相を知りたいところです。そう言えば、あのウニが見当たりません。




し、シラヒゲウニ!!! どうやら南方系のシラヒゲウニは水温低下に耐えられなかったようです。今回、生体は見かけませんでした。それならせめて裸殻だけでも…と当然思いますが、写真のものは反対側がガッツリ割れてしまっています。ホント残念。そこそこ大きさがあるのと、ムラサキウニなどに比べてやや殻が薄いのが仇になりましたね。





今まで何度か紹介していますが、潮間帯も中〜下部に来るとウミシダ類の子供がけっこう見られます。ところが今回は小さな岩の下に大人サイズのウミシダを発見。ちょこっと探ってみると…あ、なんかいる! これはウミシダ類と共生するカニ、コマチガニです。甲幅1センチ弱の小さなカニで、主にウミシダの巻枝(岩に付くための器官。写真上)に隠れています。ウミシダにはほかに、ヤドカリに近いコマチコシオリエビが共生していることもありますよ。




たまにはこんなものも撮ってみました。ウメボシイソギンチャクに比べるとやや地味な色合いの、ミナミウメボシイソギンチャクです。ウメボシイソギンチャクは岩の割れ目とかくぼみの壁、天井など、やや狭い場所に付いていることが多いですが、ミナミウメボシイソギンチャクは転石の上などにくっついています。




こちらはミドリイソギンチャクです。体壁に黄緑色のイボが多数あるのが特徴(写真では見えませんけど)の、きれいなイソギンチャクです。さて、普段は撮影しないイソギンチャクなどを撮っているのは、獲物が少なかったから?と思う人もいるかもしれません。確かに生きものの数、種類とも減っていて、今回はダンゴウオも姿を表してくれず、前半戦は苦戦しました。しかし、予想外に豊作だったものもあります。それは次回の記事で。




| 海の生きもの | 13:00 | comments(2) | - | - | - |
2月最初の大潮・後編


2月最初の夜磯、出だしはあまりパッとしませんでしたが、最干潮時間(23時40分ごろ)を過ぎ、日付が変わる頃から盛り上がってきましたよ。最初の1枚はまるでそんな雰囲気がありませんが、それは構成上の問題で仕方なく(笑) この緑色の紐みたいのはミドリヒモムシ(そのまんま)です。ヒモムシは紐型動物門という独立したグループの生きもので、消化管、閉鎖血管系、はしご形神経系を持っています。環形動物や軟体動物に近いグループだと考えられているようですよ。このミドリヒモムシは幅1センチ弱、長さ30センチくらいあり、色が色だけによく目立ちます。





日付が変わった直後、見つけたのがこれ! 地色がかなり白っぽかったので、一瞬「??」と思いましたが、ヤクシマダカラ幼貝です。幼貝と言っても、優に殻長5センチはあります。FDかと思って拾い上げたら、なんとかろうじてまだ生きていました。さすがにもう虫の息という感じでしたけどね。2月ともなるとタイドプールには、キイロダカラやハナビラダカラのFDが目立ってきます。今季はヒメホシダカラをゲットしましたし、ハナマルユキも拾えています。ヤクシマダカラ幼貝の貝殻はたまに見かけるものですが、生貝を見たのは初めてでした。たとえ先の短い命でも、自然に海に還れるようリリースしました。





ウミウシ類は、先に見かけたベッコウヒカリウミウシの他は、クロシタナシウミウシやマダラウミウシ、サキシマミノウミウシなど特に代わり映えせず。写真のミヤコウミウシも以前紹介済みですが、今回は2センチくらいの小型個体をいくつか見かけました。しっかり繁殖して増えている感じです。





潮間帯中部から潮間帯下部に移動しながら、生きものを探していると、ついに発見。ピンク系のダンゴウオです。全長は約2センチ、まるまる太ったメスのようです。今回のダンゴウオはこれ1匹だけでしたが、やっぱり見られると嬉しいですね。可愛いです。






そしてそして、そろそろ潮が満ち始めるから終了かな…と思っていた矢先、素敵な出会いがありました。なんとベニシボリガイ生貝が出ました。石の陰に隠れるように移動していましたが、見逃しませんでしたよ。ベニシボリガイの生貝は、昔ダイビングで見たことはありましたが、潮間帯の磯では初めてです。昨年末のベニヤカタガイに比べれば、こちらは相模湾にも普通に分布している種類ですが、そう滅多に出会うものではないので、嬉しかったですね。




本当に最後、引き上げる直前に撮影したミスガイ。ミスガイは相変わらず多いですが、こちらはなんか老成した感じで、貝殻も年季が入っている感じ。軟体部の大きさも半端ないですが、ちょっと弱っていたのかも。なんかこれを見て、牡丹の花を思い浮かべちゃいました。ということで、今月最初の夜磯報告はお終いです。次の満月の大潮も出撃予定ですが、毎回色々な出会いがあるので楽しみです。


| 海の生きもの | 12:03 | comments(4) | - | - | - |
2月最初の夜磯・前編


あっと言う間に2月。今月は月頭の日曜日から新月まわりの大潮でしたが、その日曜日から月曜日にかけて天気が崩れて海は大荒れ。と言うわけで、夜磯出撃は火曜日の夜となりました。しか〜し、なんと干潮時間を間違えて出遅れ、1時間近くロスする羽目に…(泣) 荒れた後ですし、そろそろ水温も一番下がる時期、ブログネタ的に新しい出物はあるでしょうか…などと心配していたら、出ました! これはベッコウヒカリウミウシですね。なかなか変わった姿。名前の通り、強い刺激を与えるとピンク色の丸いコブが光るらしいです。→ベッコウヒカリウミウシと思いましたが、近似種のプロカモペルス・セイロニクスの可能性も?




海が荒れた後ですが、相変わらず幼魚は多いです。写真はカゴカキダイの幼魚で、前回よりさらに増えたような気がしました。ところが、前回の大潮時に確認した、小さなタイドプールにいたダンゴウオ2個体が見当たりません。潮間帯は少し岩も動いたような気もしますし、さすがにどこかに行ってしまったのかも。





小さなタイドプールを丁寧に見ていきます。そこにいたのは、写真ではよくわかりませんが、体長15センチに達するような大きなムカデメリべです。身体中に突起が密にあり、しかもオレンジ色っぽい色が混じる、なかなかに異様な姿をしていました。実はこの個体、別のもう1個体を追いかけていたのですが、フラッシュを浴びたら怯んで、縮こまってしまいました。恋路を邪魔しちゃったかな。





今季は行けば必ず出会うマメダコ。今回も出ました。良い具合に色彩変化をしてくれたので、並べてみましょう。上が発見直後で、こちらに気がついてムラサキウニの陰に隠れようとしたところ。下がそれから少し時間が経ったところです。左右第三腕の付け根に蛍光水色の斑紋があります。興奮すると、全体に白っぽい斑紋が浮かび上がるようですね。




今回は海が荒れた影響なのか、潮時表の数値よりも水位が高い感じでした。なので、あまり潮間帯下部〜潮下帯の方には近づきませんでしたが、潮間帯中部のタイドプールにもシラヒゲウニがいました。今季は多いようですね。このまま越冬して、繁殖しもっと数が増えるでしょうか。南方系の生きものが見られる一方で、やはりちょっと生きものが減った印象の今回。それが荒れた影響なのか、水温の影響なのかはわかりませんが、後編ではどうなるでしょう?


| 海の生きもの | 20:30 | comments(2) | - | - | - |
ウニも南方系が…


今回は棘皮動物。まず初めは、ビーチコーマーはみんな大好きタコノマクラ。タイドプールではほとんど見ることはないんですが、今回はラッキーでした。ビーチコーマーのみなさんは、通常、刺し網などの漁労屑として捨てられた、緑色に変色したものの方が馴染みだと思いますが、生きているときはこんな灰褐色をしています。上に乗っている貝殻や海藻は身を隠すために自らつけているものですよ。




アップで見ると、表面に細かい棘と、毛のような菅足が無数に生えていることがわかります。貝殻などは菅足を使って、背負っていると言っても良いでしょう。




こちらはガンガゼはガンガゼですが、アラサキガンガゼです。近年、アオスジガンガゼと分けられた温帯性の種類ですね。過去にはガンガゼのシノニムにされたこともあるようです。特徴は上面に「Y」字状の青い線(実線または破線)があることで、「Y」の又の部分に白い筋が入るものが多いとこのと。ガンガゼはその部分が完全な点々(丸点)になっています。




潮間帯下部のタイドプールを探索していると、おやっ、これは? 一見するとバフンウニに似ていますが…。




バフンウニにはない本体の紫色(歩帯の部分)と鮮やかめの棘。これは南方系のシラヒゲウニです。こちらにもいることは知っていましたが、どちらかと言えばレアな方で、三浦半島で初めて見ました。しかも小さめのから、良いサイズのもの(写真の個体)まで複数個体を確認。やはり今季は水温が高いのでしょうね。本場の沖縄や奄美では資源減少が著しく、近年は禁漁が続いているようですが、このまま温暖化が進んだら本州南岸とかで増えたりして…。




最後はウニを離れてヒトデ。ヒトデ類はイトマキヒトデとヤツデヒトデがほとんどで、たまにトゲモミジガイなどを見かけます。写真はオレンジ色のイトマキヒトデ。この色をしているとかなり目立ちますが、サポニンという毒を持っていることと、浅いタイドプールには天敵のボウシュウボラも滅多に来ないので、安全なのかもしれませんね。



| 海の生きもの | 10:00 | comments(2) | - | - | - |
クリスマスっぽいものは…


クリスマス連休の夜磯、最後は寄せ集めです。せっかくなのでクリスマスに引っ掛けて紹介していきましょうか。サンタクロースといえば立派なお髭。同じ髭でも、ゴンズイのちょろ髭じゃ違いますよね。ゴンズイも夜磯の定番なのですが、今回は特に多かったです。通常20匹程度の群れが見られますが、今回は軽く50匹オーバーの群れもいましたよ。




こちらは比較的、大きめのヤドカリ。イシダタミヤドカリでしょうか。これなんか、プレゼントの袋を背負ったサンタクロースっぽくないですか? 大きめのヤドカリも個体数はいますが、ちゃんと確認していないので複数種類いるかもしれません。




そして毛むくじゃらなトナカイ…はちょっと無理があるかな。ケブカガニくん。よく見かけますが、それほど数は多くないカニです。まあ、こんな姿ですから、目立たないだけかもしれませんけどね。




巣穴に隠れた小型のマダコ…。クリスマスにはまったく関係なくなっちゃった感じですが、サンタクロースが来るのを待っている子供というのは、どうでしょう? 巣の前に溜まった貝殻は、プレゼントを入れる靴下の代わりになるかも。




岩の下のアカクモヒトデは……色が赤いだけですね(汗) クモヒトデも磯ではいろいろな種類が見られます。夜でも大抵は岩の下にいるので、ほとんど写真を撮ることもありませんが、今回は特別。




色合い的に一番クリスマスっぽいなと思ったのは、このウミシダの子供。腕を広げても10センチくらいです。種類はよくわかりませんが、腕が10本ですしシモフリウミシダあたりでしょうか。これは雰囲気からイメージすると、玄関に飾るクリスマスリースという感じかな。まあ、そんな風に一人寂しく夜の磯を徘徊していたわけです。帰り際、駐車場に向かって歩いている時、巡回中の警察車両とすれ違いましたが、幸いなことに職質は受けませんでしたよ(笑)



| 海の生きもの | 14:40 | comments(2) | - | - | - | 昨年の記事